
静岡県の熱海市にある、海岸沿いの一等地にある観光スポットの1つ。
熱海を紹介するテレビなどにはよく「お宮の松・貫一お宮の像」が紹介されるほどです。
この記事の目次
お宮の松
見事な枝っぷりの「お宮の松」と奥に「貫一お宮の像」が映っています。
丁寧に松と庭園のメンテナンスをしてくれている人がいました。
初代お宮の松はで「羽衣の松」と呼ばれていた
実は現在のお宮の松は2代目だったのです。

熱海平和通り商店街の展示写真より
初代「お宮の松」は、昭和初期まで「羽衣(はごろも)の松」と呼ばれていました。
大正8年8月に発表された「『金色夜叉』(こんじきやしゃ)」を記念して、尾崎紅葉の弟子の「小栗風葉(おぐり ふうよう)」の句碑「宮に似たうしろ姿や春の月」を建立したことから、いつしか「お宮の松」と呼ばれるようになりました。

熱海平和通り商店街の展示写真より
「羽衣の松」(初代「お宮の松」)とその風景。
初代のお宮の松の、大きな切り株で、樹齢は推定316年だそうです。
初代お宮の松が姿を消した原因ですが、昭和24年(1949年)8月31日の「キティー台風」により道路が破損されました。これを機に道路の拡幅が行われ、海側に移動されました。
その後、自動車の排ガスの影響で衰えたため、昭和41年(1966年)11月に2代目として今の「お宮の松」となったそうです。
「お宮の松」の由来
お宮の松は、尾崎紅葉の小説「金色夜叉」に由来し、命名されたものです。
この絵は、江戸時代前期(一六四五年頃)、知恵伊豆と呼ばれた老中松平伊豆守信網が伊豆を巡視した際に植えさせた松の一本といわれております。 この絵は、その姿が美しかったことから、「羽衣の松」とも呼ばれていました。明治三年(一八九七年)から読売新聞に連載された「金色夜叉」により、 熱海海岸の場が登場したことから人気を集め、また、演歌師のつくった「金色 夜の歌」が流行し、熱海温泉の名は一躍脚光を浴び、天下の熱海温泉を不動 としたものです。このことから、大正八年一九一九年) 熱海に別荘を持って いた「煙草王』 村井吉兵衛や土地の有志によって、横に「金色夜叉」の魂が
建立されました。
この碑には、紅葉の門人であった小栗風の句「宮に似たうしろ姿や春の月』 が刻まれ、羽衣の松のかたわらに建てられたことから、いつしか「お宮の松」 と呼ばれ、熱海の新しい名所となりました。 また、この碑も女性的な感じから川端康成は、「石そのものも可憐な女の後
姿に似た記念碑」と認めています。 昭和二十四年(一九四九年)、キティ台風により道路が崩されたことにより道路の拡幅が行われ、海側に伸びた大枝が切られ、また、観光地としての発 風に伴い、自動車の排気ガス等によりとうとう「お宮の松」は枯れだしました 初代「お宮の松」のはおよそ三〇〇年で、現在のつるやホテル前の歩道から海に向かって約二メートルの場所にありました)。市では、市民の協 力を得て、二代目「お宮の松」の選定を始めました。
その結果、五十本の候補から、 熱海ホテルにあったクロマツを「お宮の松」に選定し、国際興業の社であった小佐野賢治氏より寄贈を受け、小田原市の 本多大四郎氏の所有する松を添松とし山の山二氏等の並びに市 内関連団体の多大なご協力により、昭和四十一年(一九六六年) 現在の場所に二代目「お宮の松」として完成したものです。
「お宮の松」の樹は、平成十三年(二〇〇一年) 現在でおよそ九十五年、 添はおよそ七十五年になります。「お宮の松」の由来
初代お宮の松は、現在の国道135号線の「熱海パールスターホテル(旧つるやホテル)」の前にありました。
以前はプレートがあったのですが、車の往来が激しくなくなってしまいました。
左下にうっすらプレートの後が残っています。
アップです。
またこのプレートの前に、貫一お宮マンホールが設置されています。
探してみると面白いと思います。
「貫一お宮」「お宮の松」「サンビーチ」「花火」など見どころが詰まっています。
貫一お宮の像
、「尾崎紅葉」が書いた明治時代の代表的な小説「『金色夜叉』(こんじきやしゃ)」の、お宮を貫一が蹴り飛ばす有名なセリフのシーンとなっています。
来年の今月今夜のこの月を僕の涙で曇らせてみせる
「貫一お宮の像」と、元つるやホテルの跡地に、2022年9月26日にオープンした「熱海パールスターホテル」。
「熱海パールスターホテルの8階の部屋」からの「お宮の松」と「貫一お宮の像」の眺め。
写真奥が「熱海サンビーチ」と「熱海後楽園ホテル」。
「お宮の松」と「貫一お宮の像」を事前にチェックしよう
熱海には「お宮の松」と「貫一お宮の像」にちなんだ、お土産や顔出しパネルなどあります。
事前に尾崎紅葉の「金色夜叉」をチェックしておくと、数倍熱海の旅を楽しむことができます。
「金色夜叉」をYouTubeでチェックする
松竹映画「金色夜叉」昭和7年の映像と歌でお楽しみください。
保存会によって、毎年1月17日に金色夜叉の名場面を再現しています。
ちなみに、1月17日は、名台詞の「間貫一が来年の今月今夜の月は必ず曇らせると宣言した日」となっています。
「金色夜叉」の本をチェックする
原作小説は「擬古文調」と呼ばれる古典的な文語体と旧かなづかいで書かれているため、読みなれない方はちょっと辛いです。
こちらの本は、現代語で書かれていますので、誰でも読めるようになっています。
お宮の松・貫一お宮の像の基本情報
項目 | 説明 |
住所 | 静岡県熱海市東海岸町 |
料金 | 見学無料 |
駐車場 | 市営東駐車場 約250台 30分100円 |
アクセス方法 |
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まとめ
熱海に来たらぜひ、歴史のある「お宮の松」と「貫一お宮の像」の人気観光スポットを訪れてみてください。
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