

境内に足を踏み入れた瞬間、ひんやりとした杉の香りに包まれました。
神奈川県南足柄市の山あいにひっそりと佇む大雄山最乗寺。地元では「道了さん」と呼ばれ親しまれている曹洞宗の古刹で、応永元年(1394年)の開山から600年以上、天狗伝説を守り続けてきた関東屈指のパワースポットです。
実際に参道を歩いてみると、樹齢数百年の老杉が空を覆い、鳥の声だけが響く静けさに思わず足を止めてしまいました。708段の石段をひとつずつ登り詰めた先で出迎えてくれるのは、大きな高下駄と山伏姿の天狗たち。今回は、実際に歩いて感じた大雄山最乗寺の魅力とアクセス方法を、たっぷりご紹介します。
大雄山最乗寺とは?600年続く天狗伝説の古刹
まずは大雄山最乗寺の基本情報から。境内は東京ドーム27個分という広大さで、17万本ともいわれる杉の木に囲まれています。
| 名前 | 大雄山最乗寺(通称:道了さん、道了尊) |
| 住所 | 〒250-0127 神奈川県南足柄市大雄町1157 |
| 電話 | 0465-74-3121(総受付 0465-74-5880) |
| 宗派 | 曹洞宗(そうとうしゅう) |
| 開創 | 応永元年(1394年)/了庵慧明禅師 |
| 駐車場 | 無料・250台(本堂広場に直結) |
| オンライン | 公式オンラインショップでお守り・御朱印帳などを購入可能 |
大雄山最乗寺へのアクセス方法
南足柄市にある最乗寺へは、電車・バスまたは車でアクセスできます。
電車・バスでのアクセス
最寄り駅は伊豆箱根鉄道大雄山線の終着駅「大雄山駅」。小田原駅から大雄山線に乗り、約21分でのんびりとした単線の景色を楽しみながら到着します。

大雄山駅までのアクセス方法
- 新幹線・JR東海道線=>小田原駅=>大雄山線=>大雄山駅
- 小田急線(ロマンスカー)=>小田原駅=>大雄山線=>大雄山駅
- 小田急線(急行)・JR御殿場線=>新松田駅(松田駅)=>バス=>大雄山駅
「小田急 新松田駅」「JR御殿場線 松田駅」は同じ場所にありますが駅名が異なるので、乗り換え時は注意してください。新松田駅からは「関本(大雄山駅)」行のバスに乗り、約20分で到着します。
車でのアクセス
東名高速道路をご利用の場合は「大井松田インター」を降りて約20分。小田原からも約30分と、ドライブでも訪れやすい立地です。

本堂広場に直結する駐車場は250台無料。満車の場合は少し下った大雄山最乗寺茶屋周辺にも駐車できます。参拝客が多い時期は警備員が誘導してくれるので、指示に従いましょう。

大雄山駅からは「バス」か「てんぐのこみち」の2ルート
大雄山駅から先は、2つの行き方があります。
- 伊豆箱根バスで「道了尊」バス停まで約10分
- てんぐのこみちを歩いて約40〜60分(仁王門経由・杉林の遊歩道)
時間がある方や散策好きの方には、駅から続く「てんぐのこみち」がおすすめです。バス通りに並行する杉林の中の歩道で、旧跡や苔むした石碑を眺めながら歩けるので、バスでは気づけない発見がたくさんあります。仁王門をくぐると、赤く塗られた「仁王門」と金剛力士像が迎えてくれます。


さらに本格的に歩きたい方は、最乗寺を起点に明神ヶ岳へ向かうハイキングコースもあります。最乗寺から見晴小屋まで徒歩約60分、明神ヶ岳山頂まで約100分。箱根外輪山の稜線歩きが楽しめる本格コースなので、歩きやすい靴と十分な準備で挑んでください。
老杉に抱かれた参道で森林浴
「道了尊」バス停(大雄山最乗寺茶屋)から本堂へ向かう参道は、杉林に囲まれた静かな一本道。最乗寺の杉並木は「かながわ美林50選」にも選ばれており、歩くほどに森林セラピーの効果を感じられます。

杉の木は境内に約17万本。中には幹周り7m21cm、樹高42mという巨木もあります。新緑の6月は若葉の間から柔らかな光が差し込み、紅葉の11月は参道全体が赤く染まる。どちらの季節も違った表情を見せてくれるので、何度訪れても飽きません。
瑠璃門をくぐって本堂広場へ
参道を約5分歩くと、本堂の入り口「瑠璃門」が見えてきます。階段を登り詰めてこの門をくぐると、視界が一気に開けて本堂広場に到着します。

広場に着いたら、まず「常香炉(じょうこうろ)」で煙を浴びるのが最乗寺の参拝作法。体の悪いところに煙をかけると治りが良くなる、頭にかけると頭が良くなる、と言われています。そこから20段ほど階段を登った先に本堂があります。

大雄山最乗寺の天狗伝説と見どころ
最乗寺には何体もの天狗像が境内を守っています。それぞれに由来があり、巡るほどに「天狗パワー」を感じられるのが最乗寺ならではの体験です。
結界門を守る「鼻高天狗」と「烏天狗」
結界門の両脇には、長い鼻を持つ「鼻高天狗」とくちばしのある「烏天狗」が立っています。結界門の橋の真ん中は神様の通り道とされ、参拝者は両サイドを通行します。

世界一大きい「高下駄」と道了尊天狗化身像
境内でひときわ目を引くのが、赤く大きな「高下駄」。下駄は左右一対が揃って初めて役目を果たすことから、「夫婦和合」のご利益があるとされています。

その近くには、五大誓願文を唱えながら天狗に化身したと伝わる「道了尊 天狗化身像」も。両手両足に幸運の使いとされる蛇を従えた、迫力ある石像です。

奥の院へ続く708段の石段
下乗石から奥の院までの参道は合計708段。中でも本堂から奥の院までは350段以上の急な階段が続く、最乗寺いちばんの難所です。「小天狗(烏天狗)」と「大天狗(鼻高天狗)」が鎮座する最後の階段を、一段ずつ登っていきます。

途中で息を切らしながらも、苔むした石段の隙間から顔を出すカエルに出会えたりと、小さな癒しがあるのも魅力です。長い階段を登り詰めた先に待っているのが「奥の院」。ちょうど参拝を終えた頃、木々の間から光が差し込んでくることがあり、思わず手を合わせたくなる瞬間です。


授与品とパワースポット巡りスタンプラリー
お守り・おみくじ・絵馬
参拝を終えたら、総受付や御真殿の授与所でお守りを。金の成る木・パワーストーン・下駄守・天狗守など種類も豊富です(料金は訪問時のもの。最新価格は公式サイトでご確認ください)。

幸福おみくじは色とりどりのオブジェクトが入った箱型で、金色が出るとレアだそう。何が出るかドキドキしながら開けるのも楽しみの一つです。

8箇所を巡るパワースポット巡りスタンプラリー
本堂・坐禅石・慧春尼堂・結界門・御真殿・三面殿・奥の院(慈雲閣)・洗心の滝の8箇所を巡ってスタンプを集めるパワースポット巡りも人気。総受付で台紙(300円)を受け取り、すべて制覇すると期間限定の記念品がもらえます(受付AM8:30〜PM15:00、記念品交換は16:00まで)。お子さん連れにもおすすめの巡り方です。

お守りや御朱印帳は、参拝後に公式オンラインショップからも購入できます。訪れる前にチェックしておくのもおすすめです。
参道で味わう「山菜そば」
「道了尊」バス停すぐの大雄山最乗寺茶屋「道了尊売店」では、参拝前後にひと休みできます。我が家は行きに山菜そばを食べてから奥の院まで登り、帰りにお土産を買って帰るのが定番のコースです。


大雄山最乗寺のよくある質問
訪問者の口コミ・感想
参道に入った瞬間から空気がひんやりして、杉の香りに癒されました。新緑の時期は木漏れ日がとてもきれいです。
本堂広場のすぐ近くまで無料駐車場があり、車での参拝がとても楽でした。案内看板も分かりやすかったです。
総受付の方が丁寧にご祈祷の説明をしてくださり、初めてでも迷わず参拝できました。
パワースポット巡りのスタンプラリーが子どもに大好評でした。境内を歩き回るきっかけになって良かったです。
紅葉の時期に何度も訪れていますが、瑠璃門周辺の色づきは毎年見事です。新緑の季節もまた来たいです。
奥の院までの階段が想像より急で、途中何度か休みながら登りました。もう少し覚悟しておけばよかったです。
→ 本堂から奥の院までは350段以上の急な階段が続きます。手すりもありますが、歩きやすい靴と休憩を挟むペース配分がおすすめです。奥の院までは行かず本堂参拝までにする、という参拝の仕方も十分楽しめます。
スタンプラリーの台紙が有料だったのが少し意外でした。
→ 台紙は300円で、8箇所すべて制覇すると記念品がもらえる仕組みです。境内をくまなく巡るきっかけにもなるので、参拝と合わせて楽しむとお得感があります。
まとめ|大雄山最乗寺で天狗パワーと森林浴を
天狗と高下駄で知られる大雄山最乗寺は、600年の歴史を持つ関東屈指のパワースポット。かながわ美林50選の杉並木を歩くだけでも森林セラピーの効果を感じられ、708段の石段を登り詰めた奥の院では、スピリチュアルな静けさに包まれます。
東京ドーム27個分という広い境内は、歩くほどに新しい発見がある場所です。天狗パワーを求めて、あなたも大雄山最乗寺へ足を運んでみませんか。






