小田原城天守閣の魅力徹底ガイド:歴史と絶景を楽しむ方法

小田原城天守閣は、歴史と絶景を同時に楽しめる貴重な観光スポットです。江戸時代から現代にかけて再建されたこの天守閣は、北条氏の本拠地として重要な役割を果たしてきました。この記事では、小田原城天守閣の歴史的背景や再建の魅力、階段を登る楽しさ、最上階からの絶景など、小田原城の戦国時代まき絵訪問前に知っておきたい情報を詳しくガイドします。また、各階の展示品や城全体の見どころ、さらには文化財としてのしゃちほこや甲冑、貴重な刀剣なども徹底紹介。歴史ファンや観光客にとっても見逃せないポイントが満載です。小田原城の魅力を存分に楽しむためのヒントが詰まったこのガイドを参考に、あなたも一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

小田原城天守閣の概要

再建された小田原城天守閣の魅力

小田原城天守閣

小田原城天守閣は、1960年に再建され、今では神奈川県小田原市の象徴的な観光名所となっています。天守閣はかつて失われていましたが、現代技術によってその美しい姿を取り戻しました。再建された天守閣は、内部に歴史展示を含み、最上階からは小田原の街並みや相模湾を一望できる絶景ポイントとなっています。特に桜や紅葉の季節には、天守閣を背景にした景色が訪れる人々を魅了します。過去と現在が融合した天守閣の魅力は、歴史ファンのみならず、多くの観光客に愛されています。

 

天守閣の歴史と北条氏の関係

小田原城の戦国時代まき絵

小田原城は、戦国時代の名将・北条早雲によって築かれ、北条氏の本拠地として発展しました。特に、北条氏政の時代には関東支配の中心として重要な役割を果たし、豊臣秀吉の小田原攻めでも有名です。天守閣は、北条氏の勢力を象徴する存在であり、戦国時代における関東の政治・軍事の要所でした。天守閣を訪れると、北条氏の栄華と、その後の歴史的な変遷を感じることができ、彼らが築いた壮大な城郭の一部を垣間見ることができます。

 

基本情報

名称小田原城
開館時間午前9時00分〜午後5時00分(入館は午後4時30分まで)
休館日12月31日〜1月1日
12月第2水曜日 ※館内整理のため
入館料天守閣単独券
(個人)一般 510円、小中学生 200円
(30人以上の団体)一般 410円、小中学生 160円
常盤木門SAMURAI館との2館共通券
(個人)一般 610円、小中学生 220円
(30人以上の団体)一般 500円、小中学生 180円
TEL0465-22-3818
アクセス小田原城址公園アクセス記事参照

 

小田原城天守閣の見どころ

天守閣内部の展示内容

小田原城の鎧

小田原城天守閣の内部には、戦国時代から江戸時代にかけての小田原城の歴史が詳しく展示されています。特に北条氏の時代を中心とした展示は充実しており、甲冑や武具、古文書などが公開されています。1階から順に歴史をたどることができ、江戸時代の小田原城の復興から、発掘調査で明らかになった城郭の遺跡、さらには小田原ゆかりの美術工芸品まで幅広い資料を鑑賞できます。各階ごとのテーマ展示があるため、訪れるたびに新たな発見があるのも魅力です。

 

 

天守閣の階段を登る楽しみ方

小田原城へ登る階段

小田原城天守閣の内部は、階段で各フロアに移動する設計になっています。階段を登るたびに異なる展示が楽しめ、フロアごとにテーマが変わるため、歴史を体感しながら進むことができます。また、急な階段も一部あるため、注意して登る必要がありますが、その分、天守閣の高さを感じられるのも魅力です。最上階まで登り切ったときの達成感は格別で、そこで広がる景色を眺めると、まるで戦国時代の城主になった気分を味わうことができるでしょう。

 

 

天守閣からの絶景とおすすめの撮影スポット

小田原城の展望
小田原城の展望台から、相模湾を臨む

天守閣の最上階にある展望デッキからは、360度の大パノラマで小田原の街並みや遠くの相模湾、箱根の山々を一望できます。特に晴れた日には、海と山の美しいコントラストを背景に写真撮影を楽しむことができます。

小田原城の展望台から真鶴半島を臨む
小田原城の展望台から真鶴半島を臨む

 

小田原城の展望台から小田原駅を臨む
小田原城の展望台から小田原駅を臨む

 

 

天守閣を含む小田原城公園全体図

小田原城公園全体図

小田原城天守閣だけでなく、広大な小田原城公園全体も見どころの一つです。公式サイトの全体図を参考にしながら、公園内を効率的に散策することができます。天守閣以外にも、動物園や歴史資料館、城下町の雰囲気を再現したエリアなど、家族連れや歴史ファンが一日中楽しめる施設が揃っています。天守閣を中心に、公園全体を巡ることで、より深く小田原城の魅力を感じることができるでしょう。

小田原城以外も楽しめる、小田原城址公園

 

小田原城天守閣の展示品紹介

小田原城

各階の展示品の魅力

小田原城天守閣の各階には、歴史や文化に触れるさまざまな展示品が揃っています。

説明
1階江戸時代の小田原城
2階戦国時代の小田原城
3階小田原ゆかりの美術工芸品や発掘調査の成果を紹介
4階その後の小田原城
5階小田原城天守再現
5階展望デッキ

 

この後に、いくつかの展示物紹介します。

小田原城の高さは7位

日本の城の高さ

小田原城天守閣は、全国の天守閣の中で高さが第7位に位置し、その高さは27.2メートルです。江戸時代に築かれた天守閣は、その当時の技術や建築美を象徴するもので、現在もその威厳を感じさせます。天守閣の高さは城の防御力や権威を象徴しており、北条氏の力を誇示するための重要な要素でした。

順位城名高さ
1大阪城天守41.5m
2名古屋城天守36.1m
3島原城天守33.0m
4熊本城天守32.5m
5姫路城城天守31.5m
6小倉城天守38.7m
7小田原城天守27.2m
8広島城天守26.6m

 

小田原城の天守閣の編成

小田原城天守は、江戸時代に3重の外観と4階の内部構造で再建され、付櫓や続櫓を含む複雑な設計が特徴でした。

小田原城の天守閣の編成

天守は江戸時代に2度再興され、これは小田原城だけの特異な点です。初代の慶長度天守は望楼型で、寛永7年(1630年)以前に失われたと考えられています。

二代目は寛永10年(1633年)の地震後に再建されましたが、元禄16年(1703年)の地震で倒壊。

三代目は宝永2年(1705年)に再建されましたが、明治3年(1870年)に解体されました。

 

 

しゃちほこ

小田原城のしゃちほこは、威厳ある姿と緻密な彫刻で訪れる者を圧倒します。

小田原城のしゃちほこ しゃちほこは、古くから日本の城郭建築において重要な装飾であり、火災除けの守り神として屋根の頂部に設置されていました。特に、しゃちほこはその魚の姿が特徴で、水を呼ぶ象徴とされ、火災から城を守る願いが込められています。小田原城のしゃちほこも例外ではなく、歴史を通じて度々再建されながら、城の象徴的な存在として機能してきました。天守閣の再建時に復元されたこのしゃちほこは、江戸時代の風格を今に伝え、当時の建築技術と美意識を後世に伝える貴重な文化財です。

 

ういろう

小田原城のういろう ういろうの看板は、印籠の形をした特徴的なデザインで、小田原外郎家が製造した薬「透頂香(ういろう)」の歴史を物語っています。ういろうは、小田原北条氏時代から続く由緒ある薬で、特に江戸時代において有名でした。小田原城のういろうこの薬が全国的に知られるようになったのは、二代目市川団十郎が「外郎売り」を題材にした演目を歌舞伎で演じ、これが歌舞伎十八番の一つとして定着したからです。この看板は、外郎家の伝統と歴史を象徴するアイテムとして展示されています。

 

甲冑

この甲冑は、後頭部が盛り上がった「阿古陀形風」のデザインが特徴で、やや斜めに傾いた兜鉢は「小田原鉢」と呼ばれています。

小田原城の甲冑

これは、兜鉢に「相模」や「相州小田原」といった銘文が刻まれていることに由来します。小田原の甲冑製作は、大森氏に招かれた明珍派という一派が始めたとされています。小田原城の甲冑この技術は、小田原北条氏が小田原城に入城した後も受け継がれましたが、江戸時代における甲冑師についての詳細は残念ながら明らかになっていません。

 

黒漆本小札紺糸威銅丸具足

小田原城の黒漆本小札紺糸威銅丸具足

江戸時代に入ると、甲冑は実戦での使用というよりも、装飾性や華やかさが求められるようになりました。その一環として、古式の甲冑を再現した復古調のものが製作されるようになります。この「黒漆本小札紺糸威銅丸具足」は、古式の本小札製で作られたもので、細かい細工が施された高級品です。特に大名や上級武士が使用していたと考えられ、当時の技術や美意識が反映されています。実用性以上に、地位や権威を象徴するための甲冑としての役割を果たしていました。

 

 

刀「阿州泰吉作」

この刀は「阿州泰吉作」と銘が刻まれたもので、徳島県に位置する海部の刀工である泰吉によって作られました。泰吉は海部における古刀期の代表的な刀工の一人で、特に戦国時代に多くの作例を残しています。

刀・阿州泰吉作

彼の作品は、永正、大永、享禄、天文、天正といった年紀銘のあるものが多く、数代にわたり作刀が確認されています。この刀は特に永正・大永期に活躍した泰吉の作品であり、その時代における卓越した技術を示しています。

 

 

花鳥図 岡本秋暉筆

小田原城・花鳥図 岡本秋暉筆

この作品は、小田原市指定文化財である「花鳥図」で、江戸時代後期に岡本秋暉が描いたとされています。

小田原城・花鳥図 岡本秋暉筆

かつては小田原城二の丸御屋形の正面玄関に飾られていた杉戸絵で、4つの画題が2面ずつ描かれています。具体的には、「岩に孔雀図」の裏に「桑の木に鳥図」、「鯉に松藤図」の裏に「梅花図」が配置されています。

小田原城・花鳥図 岡本秋暉筆

特に、「鯉に松藤図」では杉の木目を水面に見立てるなど、杉戸絵の特性を巧みに活かした表現が特徴的です。岡本秋暉は小田原藩士でありながらも、幕末の画家としても高く評価されています。

 

まとめ: 小田原城天守閣

小田原城の赤い学橋

小田原城天守閣は、歴史と景観を同時に楽しめる素晴らしいスポットです。再建された天守閣では、北条氏をはじめとする戦国時代の歴史を学べ、各階で展示される貴重な美術工芸品や発掘調査の成果にも触れることができます。さらに、天守閣からは小田原市内や相模湾の美しい景色を一望でき、写真撮影にも最適です。また、しゃちほこや甲冑、刀などの文化財も展示されており、歴史好きにもたまらない見どころが満載です。小田原城公園も含め、1日を通して楽しめる観光スポットとして、多くの方に訪れていただきたい場所です。ぜひ、小田原城の魅力をじっくりと堪能してください。

 

小田原城へのアクセス

小田原城へのアクセスは、小田原城址公園の記事を参照してください。

小田原城へのアクセス方法や、駐車場はこちら