
御殿場線に揺られてたどり着く上大井駅は、一日の乗降客もまばらな無人駅です。そんな駅前に、地元の人たちだけがそっと通い続けている中華そば屋があると聞いて、休日の昼下がりに足を運んでみました。
目指すお店は「中華そば 日の出商店」。看板らしい看板もなく、初めてだと通り過ぎてしまいそうな佇まいですが、それでも県外からわざわざ訪れる人がいるほどの実力店だと分かったのは、実際にスープを一口すすった瞬間でした。
今回は上大井駅の雰囲気から店内の様子、実際に食べた中華そばの感想まで、写真とともにたっぷりお伝えします。
目次(Table of Contents)
単線の無人駅・上大井駅からお店へ

▲ 単線がホームの先でふたてに分かれていく、鉄道好きにはたまらない眺め
朝晩は30分に1本、日中は1時間に1本というのどかな本数の御殿場線ですが、この分岐点をぼんやり眺めているだけでも、単線ならではの風景に時間を忘れて見入ってしまいました。

▲ 御殿場線・上大井駅のホームから駅舎を眺める
御殿場線の単線区間にある上大井駅で降りると、ホームの支柱に「ひょうたん駅」の文字が目に入ります。実はこの駅、夏になるとアーチ状の棚にひょうたんがたわわに実ることで知られる、ちょっと変わった無人駅なのです。訪れたのは春先だったため、残念ながらひょうたんの実る姿は見られませんでしたが、それでも駅舎に流れるのんびりとした空気だけで、旅の気分が一気に上がりました。
駅前ロータリーに残る昔ながらの風景

▲ 上大井駅のロータリーと駅舎。単線らしい静けさが漂う
駅前のロータリーには、これといった商業施設もなく、時間の流れがゆっくりに感じられます。
以前はロータリー脇に大きな桜の木があったそうですが、除草剤を撒いた際に雑草と一緒に根まで弱ってしまい、枯れてしまったのだとか。土の中の菌まで死滅させてしまうと、思わぬところで環境のバランスが崩れてしまうのだと、駅前の何気ない光景から考えさせられました。
中華そば 日の出商店に到着

▲ 年季の入った外観の中華そば 日の出商店
駅から歩いてすぐの場所に、年季の入った建物が見えてきます。よく見ると看板には「ひまわり音楽教室」の文字。日の出商店であることは、脇に立てられた小さな看板でようやく分かるほどです。派手な宣伝は一切ありませんが、こういうお店ほど地元の人に長く愛され、口コミだけでお客さんを呼び続けているものです。
カウンターのみ7席、こぢんまりとした店内

▲ カウンター席のみの店内
店内はカウンター席のみで、全部で7席ほど。決して広くはありませんが、その分厨房との距離が近く、目の前で麺が茹で上がっていく様子まで眺められる臨場感があります。

▲ 昭和の雰囲気を残すカウンター
カウンターの奥に掲げられた昔ながらの看板が、なんとも渋い味わいを出しています。新しくてきれいなお店にはない、時間の積み重ねを感じる空間です。

▲ カウンター席の奥がそのまま厨房になっている
カウンター席のすぐ後ろが厨房というつくりで、店主さんがひとりで切り盛りしている様子がよく分かります。まさにワンオペならではの、目の届く距離感です。
実食レポ:中華そば大盛りをいただく

▲ 注文したのは中華そばの大盛り
今回は中華そばの大盛りを注文しました。大盛りにしても700円という価格には、2026年の物価を考えると思わず二度見してしまいます。値上げが続く中でこの価格を守り続けているのは、本当にありがたいことだと感じました。

▲ たっぷりのネギと海苔がのった一杯
丼の中を覗くと、山盛りのネギの下に海苔がのっているだけの、いたってシンプルな見た目。ですが、鶏がらスープに豚の背油が浮いた醤油ダレは、見た目以上にコクと旨みが詰まっていて、飾らないトッピングだからこそスープと麺の実力がはっきりと伝わってきます。ネギのシャキシャキ感がアクセントになり、最後の一滴まで飲み干したくなる味わいでした。
中華そば 日の出商店 基本情報
| 住所 | 神奈川県足柄上郡大井町上大井665-2 |
| 営業時間 | 18:30〜23:00 |
| 定休日 | 日曜日 |
| 電話番号 | 非公開 |
| 座席 | カウンターのみ7席 |
| 喫煙 | 禁煙 |
| 駐車場 | 専用駐車場なし |
| アクセス | JR御殿場線「上大井駅」より徒歩1〜2分 |
| メニュー | 中華そば/チャーシューそば/ビール |
| 備考 | 鶏がらスープに豚の背油を浮かせた、京都風を思わせる背脂醤油ラーメン |
店前に専用駐車場は見当たらないため、車で訪れる場合は上大井駅前のスペースを利用するか、公共交通機関でのアクセスがおすすめです。
口コミ・訪問者の声
店名だけを聞くとチェーン店のような印象を受けて少し身構えていたそうですが、実際は上大井駅のロータリーにひっそり佇む小さな一軒でした。今どき600円という値段でありながら、小ぶりでも味の染み込んだチャーシューがしっかり主張してくる仕上がりに驚いたとのこと。くどさのないスープも含め、駅に降り立つたびに立ち寄りたくなるお店だと絶賛していました。
たっぷりのネギがのった京都風の一杯で、コクのあるスープが細麺によく絡むと好評でした。麺の茹で加減は毎回絶妙で、ホロホロのチャーシューが2枚入っていても並盛り600円というコスパの良さに驚いたそうです。チャーシュー麺や大盛りもそれぞれ100円増しで頼めるとのことで、ワンオペで切り盛りする店主さんへの感謝もつづられていました。
開店直後に訪れても回転が良く、待ち時間は思ったより短いと感じたそうです。運ばれてきた醤油らーめんはしっかり熱々で、ネギをスープに馴染ませてから麺と絡めるのがお気に入りの食べ方だとか。薄めに切られたチャーシューが麺とよく合い、時折メンマの食感も楽しめる満足度の高い一杯だったと振り返っていました。
小田原方面での仕事帰り、以前から気になっていたお店にようやく立ち寄れたそうです。チャーシューそばをネギ多めで注文したところ、想像以上のネギの量に驚きつつも、豚骨ベースのスープととろとろのチャーシューの組み合わせに大満足。この内容で700円という価格には「久しぶりに感激した」と綴られていました。
近くの人気店が定休日だったため、代わりに検索して見つけて訪れたそうです。写真から想像していたのとは違い、チャーシューは薄切りではなく厚みのあるタイプで、スープもさらっとした醤油味ではなく、とろみのある濃厚な味わいだったとのこと。コクがありながらどこか後味はあっさりしていて、他では味わったことのない一杯だったと評価していました。
お店の前の道が狭く、車で停めていい場所なのか分かりづらいという指摘がありました。実際、店舗専用の駐車場は用意されていないため、車で訪れる際は上大井駅前のスペースを利用するのが安心です。ラーメン自体の評価は非常に高く、「チェーン店のラーメンを食べるより絶対にここに来た方がいい」という声も添えられていました。
まとめ:無人駅前で出会う、変わらぬ一杯
看板もほとんどなく、駅前にひっそりと構える中華そば 日の出商店。それでも一口食べれば、鶏がらスープと豚の背油が生み出す奥深い味わいに納得させられます。派手さはなくとも、地元の人たちが通い続ける理由がしっかりと伝わってくる、そんな一軒でした。
- JR御殿場線・上大井駅から徒歩1〜2分の好立地
- 大盛りでも700円という良心的な価格
- 専用駐車場はないため公共交通機関の利用がおすすめ
- カウンター7席のみ、ワンオペのアットホームな雰囲気





