
東京・浅草の象徴ともいえる浅草寺の五重塔。朱色に輝く優美な姿は、歴史と現代が融合した建築美の極みです。高さ約53mのこの五重塔は、長い歴史の中で幾度も焼失と再建を繰り返し、現在の姿へと生まれ変わりました。
さらに、夜間にはライトアップが施され、昼間とは異なる幻想的な雰囲気を楽しめるのも魅力の一つ。観光や写真撮影にも最適なスポットとなっています。
本記事では、浅草寺五重塔の歴史・高さ・ライトアップ情報を徹底解説!アクセス方法や拝観情報、建築構造の秘密など、浅草観光をより深く楽しむためのポイントを詳しくご紹介します。昼と夜で異なる美しさを持つ五重塔の魅力を、ぜひ存分に味わってください!
目次(Table of Contents)
浅草寺五重塔とは?
浅草寺の境内にある五重塔は、雷門や本堂と並ぶ象徴的な建築物です。まずはその基本情報として、場所・アクセス・拝観時間・料金・高さなどの概要を紹介します。
五重塔の場所とアクセス
浅草寺五重塔は、本堂の西側に位置し、境内を散策しながらその壮麗な姿を楽しむことができます。雷門から仲見世通りを抜けると、正面に本堂があり、左手奥に五重塔が見えてきます。
🚶 アクセス情報
- 東京メトロ銀座線「浅草駅」から徒歩約5分
- 東武スカイツリーライン「浅草駅」から徒歩約5分
- 都営浅草線「浅草駅」A4出口から徒歩約7分
- つくばエクスプレス「浅草駅」から徒歩約10分
周辺には仲見世通りやスカイツリー、浅草花やしきなどの観光スポットが多く、五重塔と併せて楽しめます。特に、スカイツリーと五重塔のコラボレーションは絶好のフォトスポットとしても人気です。
拝観時間・料金
五重塔は基本的に外観のみ見学可能で、拝観料は不要です。そのため、境内を自由に散策しながら五重塔の壮麗な姿を楽しむことができます。
ただし、塔内部は特定の時期に限り特別公開されることがあり、その際には拝観料が設定されることもあります。詳細な公開時期については、事前に確認するのがおすすめです。
浅草寺本堂の開堂時間は午前6時~午後5時(10月~3月は午前6時30分開堂)となっており、早朝から参拝が可能です。その他の諸堂の開堂時間については、浅草寺へ直接お問い合わせください。
📍 住所:東京都台東区浅草2-3-1
📞 電話:03-3842-0181(受付時間:日曜・祝日を除く午前9時~午後4時30分)
浅草寺五重塔の高さと特徴
浅草寺五重塔の高さは約53.32mで、日本国内の五重塔の中でも比較的高い部類に入ります。具体的には、塔本体の高さが48.32m、最上部にある九輪(くりん)の高さが15.07mとなっており、全体のバランスが美しく設計されています。
現在の五重塔は鉄筋コンクリート造りで、伝統的な木造建築とは異なりますが、耐震性に優れ、長期的に保存できるように設計されています。その高さはビルでいうと15~20階建てに相当し、浅草のシンボルとしても圧倒的な存在感を放っています。
また、塔の外観は朱色を基調とした鮮やかな色彩が特徴で、昼と夜で異なる雰囲気を楽しむことができます。特に夜間のライトアップ時には幻想的な美しさを演出し、観光客に人気のフォトスポットとなっています。
五重塔のライトアップ
浅草寺の五重塔は、昼と夜で全く異なる表情を見せるのが大きな魅力です。昼間は、青空の下で朱色の外観が鮮やかに映え、歴史ある建築の荘厳な雰囲気を感じることができます。一方、夜になるとライトアップが施され、幻想的な美しさが際立つ人気のフォトスポットとなります。
ライトアップの時間
五重塔のライトアップは、日没から23時頃まで行われています。季節によって日没時間が異なるため、夏は19時頃、冬は17時頃からライトアップが始まります。特に、空が完全に暗くなる**「ブルーアワー(夕暮れ直後)」**の時間帯は、五重塔と浅草寺の本堂が美しく映え、写真撮影にもおすすめです。
おすすめの観賞ポイント
浅草寺五重塔と常香炉
浅草寺の境内にそびえ立つ五重塔と、その手前にある常香炉(じょうこうろ)。参拝者が絶えず訪れるこの場所は、浅草寺観光の中でも特に人気のあるスポットです。
朱色の塔と緑の木々
浅草寺の五重塔は、朱色の塔と緑の木々が織りなすコントラストが美しいスポットです。特に、このアングルでは塔のシルエットが際立ち、浅草の歴史的な雰囲気を存分に感じることができます。
仲見世商店街と五重塔
仲見世商店街を歩きながら、江戸時代から続く浅草の文化を感じ、最後に五重塔と浅草寺本堂を拝観するルートがおすすめです!
宝蔵門と五重塔
宝蔵門は、浅草寺の本堂へと続く重要な門で、巨大な赤提灯と堂々たる造りが特徴的。
一方、五重塔は黄金に輝く九輪を頂き、ライトアップによって昼間とは異なる荘厳な雰囲気を漂わせています。
浅草寺五重塔の歴史
浅草寺の五重塔は942年に創建されて以来、幾度となく焼失と再建を繰り返してきました。特に江戸時代の再建、第二次世界大戦の戦災による焼失、そして1973年の鉄筋コンクリートによる再建は重要な歴史的転換点となっています。ここでは、それぞれの時代の五重塔の変遷を詳しく解説します。
最初の五重塔(942年創建)

平安時代の942年、平公雅によって最初の五重塔が建立されました。しかし、その後の火災や災害により度重なる損壊を経験し、時代ごとに再建が行われました。五重塔は仏教の象徴として重要な意味を持ち、何度も復興されてきた背景には、信仰の深さが伺えます。
江戸時代の再建と戦災による焼失

1648年、徳川三代将軍・徳川家光の命により、五重塔は再建されました。この時の塔は、江戸時代の建築技術の粋を集めた壮麗なもので、長く浅草のシンボルとして親しまれていました。しかし、1945年の東京大空襲により焼失し、再び浅草寺は五重塔を失うことになります。戦後の復興が進む中、五重塔の再建が長らく待ち望まれていました。
現在の五重塔(1973年再建)の特徴
現在の五重塔は、1973年に鉄筋コンクリート造で再建されました。これは、戦後の建築技術の発展を取り入れたもので、伝統的な外観を維持しつつ、耐震性を強化しています。また、塔の最上層には釈迦の遺骨(仏舎利)が安置されており、特別な意味を持つ場所となっています。歴史を重ねながらも、現代の技術を融合させた五重塔は、これからも浅草の象徴として輝き続けるでしょう。
五重塔の建築構造とデザイン
浅草寺の五重塔は、伝統的な「心柱構造」を採用し、地震に強い設計になっています。これは日本の木造建築特有の耐震技術であり、塔全体のバランスを保つ重要な要素です。また、五重塔の屋根や装飾には精巧な職人技が施されており、細部にまでこだわりが感じられます。さらに、京都や奈良の五重塔とは異なるデザインや構造の特徴についても見ていきましょう。
五重塔の心柱構造とは?
五重塔の中心には「心柱(しんばしら)」と呼ばれる一本の柱が通っており、これが地震の際に揺れを吸収する役割を果たします。心柱は地面に直接固定されておらず、あえて宙に浮いたような構造になっているため、揺れを分散し建物全体を安定させる仕組みになっています。これは、日本の伝統建築技術の粋を集めた巧妙な設計であり、世界的にも注目されています。
屋根や装飾の特徴
浅草寺の五重塔は、美しい反りを持つ屋根が特徴的で、各層の軒には繊細な彫刻が施されています。特に、朱色の外壁と黒い瓦のコントラストが映え、視覚的な美しさを強調しています。また、瓦には細かな模様が刻まれ、装飾のひとつひとつに職人の技術が込められています。これらのデザインは、仏教建築の伝統を受け継ぎながらも、浅草寺独自の個性を表現しています。
京都や奈良の五重塔との違い
京都や奈良にも多くの五重塔がありますが、浅草寺の五重塔はそれらとは異なる特徴を持っています。たとえば、奈良・法隆寺の五重塔は木造で1300年以上の歴史を誇りますが、浅草寺の五重塔は鉄筋コンクリート造で、耐震性を重視した現代的な再建がされています。また、高さも比較的高く、都会的な風景の中にそびえる姿は、京都や奈良の自然に囲まれた五重塔とは異なる魅力を持っています。
浅草寺の五重塔は、伝統的な意匠と現代技術が融合した独自の建築物として、多くの人々を魅了し続けています。
まとめ|浅草寺五重塔を訪れるべき理由
浅草寺の五重塔は、歴史・建築美・ライトアップと、さまざまな魅力を兼ね備えた浅草のシンボルです。高さ約53mの壮麗な姿は、昼間は荘厳な雰囲気を、夜間は幻想的なライトアップを楽しむことができます。
また、五重塔は942年の創建以来、幾度も焼失と再建を繰り返しながらも、現代に受け継がれてきた貴重な文化財です。現在の塔は1973年に再建され、鉄筋コンクリート造ながら伝統美を忠実に再現しています。
浅草寺を訪れた際には、本堂や雷門だけでなく、五重塔の歴史やデザインの魅力にも注目してみてください。昼と夜の異なる表情を楽しみながら、浅草の魅力を存分に味わいましょう!
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